
オステオパシーはアメリカのアンドリュー・テーラー・スティルという医師が1874年にはじめました。
彼は彼の3人の息子を髄膜炎で亡くすのですが、当時の医療と自分の無力さを嘆いて、それから10年間人体の研究を続けたといわれています。
彼は臨床的な観察と研究から筋肉や骨格の仕組みが、健康や疾病に重大な役割を果たすと考え、もしそれら筋肉や骨格に適切な刺激を与えることが出来るならば、健康を維持することができるに違いないと考えました。
また、身体の構造中の問題をなおすことによって、身体は適切に機能し、かつ自己治癒力が改善されると信じました。
さらに、彼は、予防医学についての考えを押し進め、医師は病だけではなく、患者の全体としての治療に注目すべきとの考えを支持しました。
これらの三つの考えをまとめ、のちのオステオパシーの考え方の基礎をつくりました。
今日では、オステオパシーは国の法制度や施術をする人(オステオパスと呼ばれていますが)によって多様化してきていますが、上記の考え方を受け継いでいます。
オステオパシーでは、症状を薬で抑えるという現代の医学とは違い、その痛みや症状の本当の原因を探り治療していきます。
例えば頭痛や腰痛を薬や湿布薬を与えるのではなく、その痛みや症状の本当の原因は昔をおこした事故や病気が関係していないか?
他の身体の異常の影響でそこに痛みがでていないかなど様々な角度から患者さんの問題を考えていきます。
ですから、オステオパスたちは解剖学、生理学、病理学を
とても深く理解していなければなりません。
また、オステオパシーは基本的には手しかつかいませんので、その触診力はとても高く、手の感覚だけで、身体の異常を発見するトレーニングを受けています。
オステオパシーの原理と哲学
下記のように現在では解釈されています。

私たちの臓器や器官は単独で動くことはありません。
また、私たち人間は肉体だけの存在でもありません。
私たちは肉体と心そして魂を一つの統合した存在として
一人の人間と称しているのです。
オステオパスはその人間を一つのユニット(単位)として全体的にとらえ、
患者さんを治療していきます。

オステオパスは、詳細な解剖学、生理学、病理学、
身体の機能などを理解するために4年から5年のカリキュラムで勉学し、
また触診をもってその異常を発見するトレーニングを受けており、
包括的な観点で治療方法を導き出します。
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身体を治すのは実は医師や薬ではなく、患者自身の自然治癒力なのです。
医療とはその自然治癒力を引き出す過程と言っていいでしょう。
オステオパシーでは強制的に治療するのではなく、
その人に適した方法で潜在的な自然治癒力を引き出していきます。

アンドリュー・テイラー・スティルはテクニックをそれほど教えず、
その哲学を重要視したと伝えられています。
我々は問題にあたると常にその原理と哲学に戻るように訓練をうけてきました。
丁寧に問診をして、検査をする。
観察、知識、経験から原因を追及して治療していきます。
私たちが他の手技療法家たちと違うのは上記の原則を守っているということです。
現在、日本でもオステオパシーの看板をいろいろ見かけるようになりました。
オステオパシーのテクニックをとりいれたエステやマッサージ、接骨院は数多くありますが、オステオパシーの教育をうけていないというのは、上記の原則に基づいて治療を行えません。
オステオパシーの治療は、1週間程度のセミナーや1〜2年の教育で
誰でもすぐにできるというものではないのです。








